代表メッセージ 2021年1月

代表メッセージ(2021年1月)

コロナウィルスに負けない

 コロナウィルスが世界を席巻した2020年。受験生たちはコロナ禍の下、長期間の休校やそれを補う猛暑の中での登校・授業(しかもマスクは常時着用で換気による室温上昇にも耐えなければならない)という悪条件の下でも、自分の目標を見失わずに頑張ってきました。その努力は2021年春には必ず報いられなければなりません。
 山王学院も、コロナ禍を単なる災難と考えず、これを一つのチャンスとして、今後非常に重要となるICT技術の引き上げに努力しました。

それは、S E T (Sanno EdTech) という形で実を結び、今や山王生は緊急時にネットを利用するだけでなく、通常の授業前に自宅で予習ができ、また、確認テストも自宅でできますので、教室では以前より多くの時間を本格的な授業に使うことが出来るようになりました。その結果、定期試験では山王学院の3割以上の生徒が学年順位1割以内に入り、また、6割以上の生徒が学年順位2割以内に入っています。受験生にはこのまま油断せず、ぜひ勝利を勝ち取って頂きたいと願っています。

混沌さを増す世界

 第一次世界大戦が終結し講和条約を交わした1919年から、ヒットラー・ドイツがポーランドに侵攻した1939年までの20年間の国際関係を分析した、イギリスの歴史学者E・H・カーの「危機の20年」(The Twenty Years’ Crisis 1919-1939) という古典的名著があります。国際関係論を専攻する学生にとっては必読書と言われ、専攻した私もそれなりに感動して読んだ記憶があるのですが、卒業後は「古典」として特に読み直す訳でもなく本棚の飾りの様な扱いになっていました。しかし最近、中野剛志「世界を戦争に導くグローバリズム」集英社新書、2014年 を購入し読み進める内に、もう一度読んでみようと思いました。
 読み返してみると、確かに「古典」であり、著者のカー自らその見解の欠陥を指摘している所もありますが、我々が生きている今の世界の流れと、ベルサイユ条約から第二次世界大戦に至る歴史の流れとに、恐ろしい程の類似性のあることを示唆していて、改めて驚かされました。カーはこの本の中で、19世紀から存在し、第一次世界大戦後のウィルソンの「宣教師外交」に象徴されるユートピア主義(理想主義)が、1929年の世界恐慌を境に一気に現実主義の前に陥落して世界が戦争へ向かう歴史を、批判的に検証しています。極めて単純な言い方をすれば、理想主義が倒れ現実主義が跋扈し始め、そしてその先に戦争が待ち構えるという図式です。

新たな危機の年

 1945年に第二次世界大戦が終結し、世界は三度(みたび)戦争を繰り返すまいと国際連合を設立しました。これは第一次世界大戦後の国際連盟設立と根本思想は同じでしょう。その後長い間、冷戦の時代が続きましたが、世界規模の大きな戦争になることはなく、1989年のベルリンの壁の崩壊、翌年のドイツ統一で、世界は一気に世界平和を手にした昂揚感で満たされました。しかしその平和は、いわゆる米ソによる平和(Pax Russo-Americana)が、ソビエト連邦の崩壊により、経済的・軍事的超大国アメリカによる一極支配(Pax Americana)に代わっただけのことでした。そして世界が漸く手に入れたその平和も、アメリカがその力を過信して起こした2003年のイラク戦争により大きく翳り始めます。更に1929年の世界恐慌に似たリーマンショックが2008年に起こり、その中で、かつてのナチス・ドイツに似た(同じではないとしても全体主義で通底している)中国の様な国際法や民主主義とは無縁な「異形の大国」が出現し、その力は今や宇宙にまで及ぼうとしています。中国による平和(Pax Sinica)、そら恐ろしく感じます。

日本の周辺国家の動向

 実はこれは中国だけの話ではなく、日本の周辺国すべてに当てはまることかも知れません。北朝鮮は国際社会を欺きながら一切詫びることなく核開発を進め、ミサイル技術の獲得と相まって最早堂々とした戦略核保有国となりました。また、日本海でレーダーロックオン事件を起こした韓国は、中国や北朝鮮同様に、その事実を全く認めず日本にその責任を転嫁する始末です。近年韓国は、航続距離の短い戦闘機などの活動を支援する空中給油機の導入や軽空母に改修できそうな大型艦の建造だけではなく、原子力潜水艦や本格的な航空母艦なども整えるべき装備として検討しているようです。これらの装備は何のためのものなのか、多くの人間が首を傾げます。因みに韓国のGDPは日本の3分の1ですが、軍事費はほぼ同じ規模です。そして最後に千島列島の軍事拠点化を進めるロシアがいます。北方領土に関して、「戦争で取られたなら戦争で取り返せ」とロシア高官が話している記事をある雑誌で読んだことがあります。2014年のクリミア半島併合時には、現地で住民投票を実施するなど国際法を意識した手続きを取ったロシアも、日本相手の北方領土ではその必要性を全く感じていないようです。

子供たちのためにすべきことは?

 この様な時代を生き抜かなければならない子供たちのことが本当に心配です。しかし、心配ばかりしていても仕方のないことですから、我々は生徒の皆さんに、勉強を通して教養を身に付け、試験を通して目標達成の満足感を味わい、また、「勝利の方程式」五ヵ条の実践を通して、挨拶や感謝・利他の重要性などを理解して頂けるように日々努力しなければならないと思っています。また将来、どれほど困難な時代にあっても、自立し威風堂々と生きていけるよう、生徒のみなさんの知的基盤作りのお役に立ちたいと考えています。

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